香川県さぬき市志度1102
tel.087-894-0028
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- 本 尊
- 十一面観世音菩薩
- 本尊の真言
- おん、まか、きゃろにきゃ、そわか
- 詠 歌
- いざさらば、こよいはここに、志度の寺、いのりの声を、耳にふれつつ
- 由 来
- 推古天皇の三十三年(六二五)志度の浦に霊木が漂着し、御代薗の子尼が十一面観音を刻まんとしていると、仏師姿の男が現れ単日に等身大の像を彫り上げ、「われは補陀落の観音なり」と告げて去った。また、堂宇建立の際も閻魔王の出現があったという不思議な縁起を秘めた寺であり、ことを奉聞された推古天皇は当寺を勅願所に定めたという。のち、藤原不比等が釈迦三尊彫刻の上下表裏なき面向不背の宝珠を志度の浦で竜神に奪われ取り返すために当地に来られ、妻となった海女の犠牲により願いを果たすがその死をいたんで寺を修築し、千基の石塔を建て「志度道場」と名づけた。その後、弘法大師がこの地を巡錫され、伽藍を整え四国霊場に定められた後、室町時代の中期までは細川家代々の保護を受け栄えていたが、長曽我部の兵火でことごとく焼失された。室町時代の趣を伝えた枯山水の名園もあり、鮮やかな朱塗りの五重の塔がどっしりと風格をそえている。数多くの秘宝がある中でも、一年にただ一度、旧暦六月十六日に開帳される本尊、十一面観音(五尺二寸)は秘宝。また、寛文七年に松平頼重公が建てた仁王門は三つ棟木という珍しい工法を用いている。